熱帯

f:id:yumeyumebooks:20190419193439j:plain森見登美彦 さんの本屋大賞 ノミネート作品、熱帯 です。


正直僕は、森見感は薄めな気がしました。


話の序盤で張られる巧妙な伏線の数々は、熱帯の中の熱帯で、文字の上でその全てが回収される。

だが、その実、全く回収されていない気がする笑


読後、筆者の話なのか、ノートの中の話なのか、あるいは自分が視点としている一人称は誰なのか、といった謎に一人包まれてしまっていた僕は、熱帯の海に一人取り残された身となっていた。

だが、この謎は、解くべきではないのだ、と気づいた僕は、是非とも沈黙の読書会に参加したい気持ちで一杯になってしまった。


熱帯の海で、とりつく島を創るために…