そして、バトンは渡された(瀬尾まいこ)
瀬尾まい子さんの、今年の本屋大賞受賞作、「そして、バトンは渡された」です。
正直序盤は、どこにむかって話が進んでいるのかが掴み辛かったが、後半で感度の嵐になりました。
本作主人公は、母が二人、父が三人いて、今は血の繋がらない父とくらす少女で、一冊を通して成長していく物語。
家庭状況が複雑でも、それを不遇と捉えてしまうのは、ある種の傲慢なのだと本作を通して気づかされました。
そして、最後に視点が変わるクライマックスで、全てが温かさに包まれます。
複雑な関係だけど、重くない。
心温かくなりたい人は是非手に取ったほうがいい一冊だと感じました。