金閣寺

f:id:yumeyumebooks:20190425122933j:plain三島の最高傑作と言われる金閣寺です。

中学生の時難しくて挫折して以来の再読です。

あの頃よりは少し理解できるようになったかな?笑

主人公の完全な一人称視点で描かれる「美」に対する精緻なアプローチは素晴らしいです。

しかし、なぜ金閣を焼こうと思い立ったのでしょうか…

少年時代、金閣を見る前から、それを美の代表と思い込み、実際の金閣を、自身の内面での美へと近づけようとするという逆転方向への努力の結果、女性の美を眼前にしても金閣を思い浮かべるようになったのは、自身の吃音のコンプレックスが話す前に自身を観念的にしてしまうあまり、美に対する観念も屈折してしまった、ということなのでしょうか?

さすれば、厳密な一回性を持つ金閣を焼くことは、金閣の美を永遠のものにするという、ある意味自己完結で、じゃあなぜ完結しているはずの主人公を最後三島は殺さなかったのでしょうか…

やっぱりまだ僕のレベルでは理解出来ないです…(-_-;)