君の膵臓を食べたい

f:id:yumeyumebooks:20190421182714j:plain主人公の僕が、余命宣告を受けながらも天真爛漫なヒロイン、桜良と接していく中で成長していく様子に、「四月は君の嘘」を重ね合わせたのは僕だけじゃないはず!

桜良の最期は衝撃的で、序盤から時折出てきた、「誰の今日の価値も同じ」というのは、この最期の伏線だったのでしょうか…

名言も多く好きですが、僕が特に気に入ったのは二点です。

一点は、一人称は僕(名前は最後に登場)なんですが、厨二的な独白、小説らしい言い回し等が、高校生男子にとても寄り添っていた点。

もう一点は、名前を最後まで出さず、[秘密を知ってるクラスメイト君]のように、桜良達から主人公への心情変化を呼び方で表すのがとても新鮮だった点です。

最後に、本作で僕がもっとも気に入ったセリフで締めたいと思います。

「言葉は往々にして、発信した方ではなく、受信した方の感受性に意味の全てがゆだねられている。」